Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lisez 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 112 caractères · 362 écrans
「そんなでもねえのさ」
道庵先生は、ニヤリ笑いながら顋を撫でて、
「まあ、話半分に聞いてもらいましょうよ。よく言ったものさ、藪にもこうの者と言ってね、藪は藪なりに、時々功名手柄をするところがおかしいのさ。昨夜なんぞはお前さん、拙者が通り合せなくてごろうじろ、たしかに焼討ちだね。あのなかにはお前、日本で無双の砲術の名人が隠れていたんだぜ、それがお前さん、舶来のカノーネルというやつを引張り出して柳橋の袂へ据えつけ、これから向う岸へぶっ放そうというところへ、折よく拙者が通りかかって、憚りながら長者町の道庵だ、と名乗りを揚げて、不足であろうが十八文に免じて拙者に任せてもらいたい、こう言って柳橋の真中へ大手をひろげて突立ったものさ、そうすると、やはりなかには相当のわかった奴もあって、よろしい――ほかの人では任せるというわけにはいかねえが、道庵なら任せてもよろしい――」
「先生、もうたくさんです、そのくらいにしておいていただきましょう」
堪り兼ねたのが両手をかざして、先生の口を抑えようとします。そこで大笑いになりましたが、その間に道庵は大あわてにあわてて、脱いだ衣裳を棚へ押し込んで鍵もかけず、浴槽へ向って逃げるが如く駈け下りました。