Classiques japonais avec furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lisez 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 150 254 caractères · 300 écrans
土です。土がふってくるのです。
おとし穴の一方は洞窟の壁にくっついていますので、その壁の上から、土がくずれて落ちると、ちょうど三人の頭の上にふりかかるわけです。
どこがくずれているのか、たしかめようとしましたが、とても上を見ることはできません。目の中にこまかい土が、とびこんでくるからです。
にぎりこぶしほどの土のかたまりから、こまかいのまで、水をふくんでドロドロした土くれが、ダダダ……、ダダダ……と、まるで滝のようにふってくるのです。
三人はおもわず、穴の中にうずくまって、おたがいに、だきあうようにして、土くれのあたるのをふせぎました。
ダダダ……、ダダダ……、土くれは、かぎりもなくふってきます。そして、その恐ろしい物音にまじって、どこからともなく、あのぶきみな笑い声が、ひびいてくるのです。
「ケ、ケ、ケ、ケ、ケ、……。」
夜光怪人の声です。かれが、まだそのへんにいるとすると、四十面相も、洞窟にのこっているにちがいありません。
あらかじめ、土が落ちるようなしかけが、つくってあったのでしょう。そのしかけをはずして、土の雨をふらせ、三人が土にうずまっていくのを、むこうの闇のなかから見て、笑っているのでしょう。