Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さいのひみつばこ
妻の秘密筥
佐々木 邦
Lisez 妻の秘密筥 (さいのひみつばこ) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 212 caractères · 25 écrans
独身者の僻論
頭の中で渦を巻いている。専門の文士が僕の顔を見ると、何か種はないかと訊く。僕はいつでも教えてやるのだ。常に探偵小説のテーマを考えているから、頭の働き方がシャーロック・ホームズ式になる。妻も、
「あなたは怖いようなものね。私の心の中が直ぐに分ってしまうんですから」
と恐れをなしている。現にこの間、妻や子供達と一緒にデパートへ行ってハンド・バッグの売場を通り過ぎる時、妻の歩調が急に鈍くなったから、お前はハンド・バッグが欲しいのだろうと言い当てゝやった。この話をしたら、但馬君は、
「おれだってそれぐらい分らい!」
と怒鳴りつけた。登山家は妙に気が荒い。
独身者の僻論
正会員は皆女房子があるけれども、準会員の広瀬君だけが独身者だ。これが又皆の気に入らない。独身者は世帯持と見地が違う。殊に結婚生活に関する広瀬君の批評は毒舌に近い。
「大勢の中に自分一人独身でいるのは、皆が船に酔ってゲロを吐いている時、自分丈け酔わないでいるのも同じことだ。自信がつくから頭が冴える。自然好い判断も出るというものだろう」
ゲロとは、生活に※※している形容だそうだ。これでは一問題起った。