Classiques japonais avec furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lisez 山の人生 (やまのじんせい) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 116 022 caractères · 226 écrans
厭がる。そっと覗いてみたら食物を膳の上にあけて、口をつけて食べていたからというのがあり、また湯殿の湯気の中から、だらりと長い尻尾が見えたからというのもある。書や画は多くは乱暴な、しかも活溌な走り書きであった。
この化の皮の露れた原因として、狗に殺されたはいかにも実際らしくない。もし噛まれて死んでいたものの正体が狸であれば、果してあの和尚か否かがわからず、和尚の姿で死んでおれば、狸とはなおさらいわれない。要するに山芋と鰻、雀と蛤との関係も同じで、立会のうえで甲から乙へ変化するところを見届けぬかぎりは、真の調書は作成しえなかった道理である。おそらくはじつは和尚の挙動、或いはその内々の白状が、この説の基礎をなしたものであったろうと思う。
いわゆる狸和尚の話は、鈴木重光君の『相州内郷村話』の数ページが、最も新しくかつ注意深い報告である。同君の居村附近、すなわち小仏峠を中心とした武相甲の多くの村には、天明年間に貉が鎌倉建長寺の御使僧に化けたという話とともに、描いて残した書画が多く分布している。鈴木君が自身で見たものは、東京府南多摩郡加住村大字宮下にある白沢の図、神奈川県津久井郡千木良村に伝わる布袋川渡りの図であったが、後者は布袋らしく福々しいところは少しもなく、なんとなく貉に似た顔にできていた。