Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Lisez 山を思う (やまをおもう) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 79 814 caractères · 157 écrans
何より先に、ころびようと起きようとを練習しなくてはならぬ。起きる時には足をこう揃えて……」というのだが、外套の裾や狐の皮やコダックが邪魔をして、中々起きることが出来ない。お嬢さんは、
「パパ。だって……だって……」といゝながら、雪眼鏡を外して涙を拭う程笑った。
やっと起き上ったお父さんは、旧式な八字鬚のさきに雪をつけたまゝ、「さあ××ちゃん、こゝ迄来て御覧!」といった。
お嬢さんは僕達が見ているので幾分てれたようだったが、それでも勇敢に両脚をそろえてズルズルと滑った。そして、一間ばかり行った所で、ヘタと雪の中に坐って了った。そこは雪がやわらかかった。お父さんは盛んに「スキーを揃えて、膝をおなかに引きよせて……」と教えるが、中々そううまくは行かぬ。お嬢さんはニッカースもスウェッターもまっ白にした。まだ起きられぬ。いくら××学園で無邪気だとはいえ、もう十六七になるのだから、知らぬ男の前で雪の上をころがるのは、いゝ加減恥しいであろう。僕達は二人をそこに残したまゝ、青年達が飛ぶのを見るために、斜面の中程まで下りて行った。
その日の晩方、チラチラと粉雪が降って来たので、もう帰ろうかなと、二三人で谷底から上って来ると、上からお嬢さんが滑って来た。