Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おそろしきつや

恐しき通夜

海野 十三

Lisez 恐しき通夜 (おそろしきつや) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 092 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

「エエそうですわ。でもあれは、もう済んだことじゃありませんの」と紅子は、丸い肩を、ちょっとすぼめるようにして云った。

「よォし、無いと判ってりゃ、よいのだ」大尉はそう云うとクルリと身を飜し、いきなり星宮学士の両腕をグッと掴んだ。「貴様! という貴様は、実に怪しからん奴だ。儂の女房を誘惑して置いて、よくもあんな無礼きわまる口を叩いたな。死ぬのを怖れんという貴様に、殺される苦痛がどんなものか教えてやるんだ!」

実験室の静寂と平和とは、古石垣のようにガラガラと崩れて行った。

「ウフ。今になって気がついたか、可哀想な大尉どの。だが僕が簡単に殺せると思ったら大間違いだよ」

「言うな、色魔!」

「なにを――」と星宮学士は、右のポケットにあるピストルを探りあてた。それを出そうと思って、大尉につかまれた右腕を離そうとして、必死に振りきった。べりべりッという厭やな音がして、学士の洋服が引裂けると、右腕が急に自由になった。

(こうなると、こっちのものだ)

そう思った星宮学士は、ピストルを握った右の拳をグッと前にのばそうとした。そこを、

「エイ、ヤッ」

と大尉が飛びついて、両腕をグッと捻じあげた。