Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おそろしきつや

恐しき通夜

海野 十三

Lisez 恐しき通夜 (おそろしきつや) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 092 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

学士は捻じられながらも、いきなり大尉の脇腹を力一杯

「ウン!」

と蹴とばしたが、この時遅し、大尉は素早く、身体を左に開いたので、気絶することから、辛うじて免れたが、その代り、二人の身体は、もつれあったまま、もんどり打って床の上に仆れてしまった。二人は跳ねおきようと、互に死物ぐるいの格闘をつづけ、机をひっくりかえし、書類箱を押したおしているうちに、どうした弾みか、ピストルが星宮理学士の手許をはなれ、ガチャンと音をたてて、向うの壁に叩きつけられた。

「さあ、この野郎。ほざけるなら、ほざいてみろ!」

そう云って、いかにも勝ちほこった名乗をあげたのは、川波大尉だった。星宮理学士は大尉の逞しい腕にその細首をねじあげられて、ほとんど宙にぶらさがっていた。が、どんな隙があったのだろうか、学士は両手を大尉の股間にグッと落とすと、無我夢中になって大尉の急所を掴んだのだった。

「ウーム」

と大尉が呻った。彼の顔は赤くなり、青くなりしたが、これも死にもの狂いの形相ものすごく、学士の身体をグッと手許へよせると、骨も砕けよと敵手の頸を締めつけた。学士は朦朧と落ちてゆく意識のうちに、頻りに口を大きくひらいては喘いでいた。