Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lisez 探偵夜話 (たんていやわ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 140 363 caractères · 277 écrans

Aozora Bunko

不寝番がおどろいて駈け付けると、男は蒲団から転げ出して死んでいた。女は魂のぬけたような顔をしてその死骸をぼんやりと見つめていた。女のいうところによると、二人ともに眼が冴えて寝付かれないので、夜のふけるまで起き直って話していると、男は突然に空をつかんでばったり倒れてしまった。事実は単にそれだけで、彼女は出張の警官に対してそう申し立てたのである。しかしそこには何か不審の点があるらしく、女はなお引きつづいて警官の取り調べを受けているのであった。

その話を聞いているうちに、刑事巡査らしい平服の男が廊下へ出て来て、深田君のたもとを軽くひいた。

「あなた、ちょいと顔を貸してくれませんか。」

「はい。」

かれに誘われて、深田君は庭に出ると、明かるい月は霜をふらしたような白い影を地に敷いて、四つ目垣に押っかぶさっている萩や芒の裾から、いろいろの虫の声が湧き出すようにきこえた。その葉末の冷たい露に袖や裾をひたしながら、二人はならび合って立った。

「あなたは今夜あの女にお逢いだったそうですね。」と、男は言った。「あなたはお一人ですか。」

いわゆる親戚の娘を連れているだけに、こういう取り調べを受けるのは深田君に取ってすこぶる迷惑であったが、よんどころなしに何もかも正直に申し立てると、男は一々うなずいて聞いていた。