Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
「しなゆうき」
支那游記
Lisez 支那游記 (「しなゆうき」) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 859 caractères · 105 écrans
「こましゃくれる」を「コシャマクレル」、鶏冠を「トカサ」、懐を「フトロコ」、「がむしゃら」を「ガラムシャ」――その外日本語を間違える事は殆挙げて数えるのに堪えない。私は西村に日本語を教えにわざわざ渡来した次第でもないから、仏頂面をして見せたぎり、何とも答えず歩き続けた。
すると稍幅の広い往来に、女の写真を並べた家があった。その前に閑人が五六人、つらつら写真の顔を見ては、何か静に話している。これは何だと聞いて見たら、済良所だと云う答があった。済良所と云うのは養育院じゃない。自由廃業の女を保護する所である。
一通り町を遍歴した後、西村は私を倚陶軒、一名大花園と云う料理屋へつれて行った。此処は何でも李鴻章の別荘だったとか云う事である。が、園へはいった時の感じは、洪水後の向島あたりと違いはない。花木は少いし、土は荒れているし、「陶塘」の水も濁っているし、家の中はがらんとしているし、殆御茶屋と云う物とは、最も縁の遠い光景である。我々は軒の鸚鵡の籠を見ながら、さすがに味だけはうまい支那料理を食った。が、この御馳走になっている頃から、支那に対する私の嫌悪はだんだん逆上の気味を帯び始めた。