Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 180 256 caractères · 361 écrans
日頃、日吉を、何かと目触りにして、憎悪していた若侍の二、三名が、稽古槍を持って、そこを通りかけた。
「猿だな」
足を止めて、
「よく眠っておるわ」
と、呟いた。
「どうだ、この寝顔の、横着そうな面は。――それでいて、お奥向や殿には、猿々と、至って気受けがよい。こういう態を、ご承知なさらぬからだ」
「起してやれ。すこし油をしぼってやろう」
「どうするのだ」
「猿ばかりは、まだ一度も、武芸の稽古をしておらんじゃないか」
「日頃、憎まれているのを、自分でも知っているせいだろう。撲られるのを怖れて、どうしても、稽古せぬそうだ」
「それがいかん。およそ武家の奉公人たる者は、門番、お台所の末の者まで、必ず武芸を励むべし――とあるのは、御当家の御家憲だ」
「おれにいっても仕方がない。猿にいえ、猿に」
「だから起して稽古場へ、引っ張って行こうと思うが」
「うむ。おもしろい」
「よかろう」
一人が、稽古槍の先で、日吉の肩の辺りを、とんと突いた。
「こらッ」
それでも、眼を醒さないので、
「起きろッ」
一人はまた、足を掬った。
日吉は、梧桐の幹から、背を横へ辷らして、びっくりした眼をひらいた。