Classiques japonais avec furigana
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しゅんちゅう
春昼・春昼後刻
泉 鏡花
Lisez 春昼・春昼後刻 (しゅんちゅう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 079 caractères · 102 écrans
私が許の客人と、ぴったり出会ったでありましょう。
引込まれて、はッと礼を返したが、それッきり。御新姐の方は見られなくって、傍を向くと貴下、一厘土器が怪訝な顔色。
いやもう、しっとり冷汗を掻いたと言う事、――こりゃなるほど。極がよくない。
局外のものが何んの気もなしに考えれば、愚にもつかぬ事なれど、色気があって御覧じろ。第一、野良声の調子ッぱずれの可笑い処へ、自分主人でもない余所の小児を、坊やとも、あの児とも言うにこそ、へつらいがましい、お坊ちゃまは不見識の行止り、申さば器量を下げた話。
今一方からは、右の土器殿にも小恥かしい次第でな。他人のしんせつで手柄をしたような、変な羽目になったので。
御本人、そうとも口へ出して言われませなんだが、それから何んとなく鬱ぎ込むのが、傍目にも見えたであります。
四、五日、引籠ってござったほどで。
後に、何も彼も打明けて私に言いなさった時の話では、しかしまたその間違が縁になって、今度出会った時は、何んとなく両方で挨拶でもするようになりはせまいか。そうすれば、どんなにか嬉しかろう、本望じゃ、と思われたそうな。迷いと申すはおそろしい、情ないものでござる。