Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 540 caractères · 319 écrans

Aozora Bunko

でしょうか。それはわたくしの邪推でしょうか。親分、お前さんは何とお思いです」

和泉屋の息子にこうした秘密のあることは、半七も今までまるで知らなかった。なるほど文字清のいう通り、角太郎は継子である。しかも主人の隠し子である。たとい表面は美しく自分の家へ引取っても、おかみさんの胸の奥に冷たい凝塊の残っていることは否まれない。まして其の後に自分の実子が出来た以上は、角太郎に身代を渡したくないと思うのも女の情としては無理もない。それが嵩じて、今度のような非常手段を企むということも必ず無いとは受け合えない。半七はこれまで種々の犯罪事件を取り扱っている経験から、人間の恐ろしいということも能く識っていた。

文字清は無論、和泉屋のおかみさんを我が子のかたきと一途に思いつめているらしかった。

「親分、察してください。わたくしは口惜しくって、口惜しくって……。いっそ出刃庖丁でも持って和泉屋へ暴れ込んで、あん畜生をずたずたに切り殺してやろうかと思っているんですが……」

彼女は次第に神経が昂ぶって、物狂おしいほどに取りのぼせていた。ここでうっかり嗾けるようなことを云ったら、病犬のような彼女は誰に啖い付こうも知れなかった。