Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やなぎばしものがたり
柳橋物語
山本 周五郎
Lisez 柳橋物語 (やなぎばしものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 300 caractères · 202 écrans
柳はすっかり裸になり、川水は研いだような光を湛えて、河岸の道にいつも風が吹きわたっていた。おせんはいっとき柳の樹のそばに佇む、それはいつか庄吉が肩を凭せていたあの柳である、すでに何年か昔のようにも思えるし、つい昨日のことのようでもあった、蒼ざめた庄吉の顔がたそがれの光のなかで顫え、つきつめた烈しいまなざしでこっちを見ていた。激してくる情をじっと抑えながら、あたりを憚るように囁いた言葉の数かず、……庄さん、とおせんは幾たびも口のうちで呼びかけるのだった、あたしたちもお父っさんやおっ母さんのようにきっといっしょになって、二人でどんな苦労にも耐えてゆきましょうね、おせんは待っていてよ、庄さんの帰って来るまでは、どんなことがあってもきっと待っていてよ。
寒さの厳しい年だった。師走にはいると昼のうちでも流し元の凍っていることが多く、うっかり野菜などしまい忘れると、ひと晩でばりばりに凍ることが度たびだった。……杉田屋の幸太がしげしげ店へ来はじめたのは、その頃からのことだ、年が詰ってきたのでほかの職人たちは姿をみせなかったが、幸太はなにか口実をみつけては訪ねて来た。