Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やなぎばしものがたり

柳橋物語

山本 周五郎

Lisez 柳橋物語 (やなぎばしものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 300 caractères · 202 écrans

Aozora Bunko

源六はべつに愛相も云わないし冷淡にあしらうこともなく、求められれば気持よくいつものとおり昔ばなしをした。

「そういう風にまっすぐに生きられればいいな」幸太は話を聞きながらよくそう云った、性質のはっきり現われている線の勁い彼の顔が、そんなときふと思い沈むように見えることがあった。

「……この頃の職人はなっちゃあいないよ、爺さん、一日に三匁とる職人が逆目に鉋をかけて恥ずかしいとも思わない、ひどいのになると尺を当てる手間を惜しんで押っ付けて鋸を使うんだ、そのうえ云いぐさが、そんなくそまじめな仕事をしていたら口が干上ってしまうぜ、こうなんだ」

「それは今にはじまったことじゃあないのさ」と源六は穏やかに笑う、「……どんなに結構な御治世だって、良い仕事をする人間はそうたくさんいるもんじゃあない、たいていはいま幸さんの云ったような者ばかりなんだ、それで済んでゆくんだからな、けれどもどこかにほんとうに良い仕事をする人間はいるんだ、いつの世にも、どこかにそういう人間がいて、見えないところで、世の中の楔になっている、それでいいんだよ、たとえば三十年ばかりまえのことだったが……」