Classiques japonais avec furigana
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しょくぶついちにちいちだい
植物一日一題
牧野 富太郎
Lisez 植物一日一題 (しょくぶついちにちいちだい) de 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 011 caractères · 312 écrans
但し此の物は其の形やどりぎに似たるといえども其の性質全くやどりぎと異なり寄生菌の為めに起る一種の樹病なり之れをあすなろのやどりきといはずしてひじきといへるはこれが故なり而して此のひじき状をなしたる物は寄生菌の為に異常の発育をなしたるあすなろの枝なり独逸にて此類の病を hexenbesen と名付く」と書かれた。
ここに面白い私の巧名ばなしがある。それはそのアスナロノヒジキを相州箱根で採ったのは、右の大久保三郎君よりは私が一足先きであったことである。すなわちそれは明治十四年(1881)五月に私は東京からの帰途この箱根を通過した。時に私の年は二十歳であった。そしてその峠のところで尾籠な話だが偶ま大便を催したので、路傍の林中へはいって用を足しつつそこらを睨め回していたら、ツイ直ぐ眼前の木の枝に異形な物が着いているのを見つけた。用便をすませて早速にその枝を折り取り標品として土佐へ持ち帰り、これを日本紙の台紙に貼付しておいた。後ち明治十七年(1884)になって再び東京へ出たとき、またそれを他の植物の標品と一緒に持参した。しかし久しい前のことで今その標品はいずれかへ紛失して手許に残っていないのが残念である。