Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 146 773 caractères · 294 écrans

Aozora Bunko

」

次郎は、言われるままに急いで階下におりた。そして洗面をすまして、梯子段のところまで来ると、恭一がもう次郎の筆入と帽子とをもっておりて来ていた。筆入には、鉛筆、小刀、メートル尺、消しゴムなど、試験場に入用なものが全部入れてあったのである。

二人は、すぐ台所に行って、ちゃぶ台のまえに坐った。飯を食べながら、昨夜来はじめてしみじみとおたがいの顔を見あったが、どちらも相手の顔色がいつものようでないのに気づき、ともすると眼をそらしたがるのだった。

お祖母さんが仏間の方から出て来て、ちゃぶ台につきながら、じろりと次郎を見た。しかし何とも言わなかった。きのうの朝は、恭一が次郎のために生卵をねだったりしたが、きょうは誰もそんなことを思い出すものさえなかった。

お祖母さんは、それからも、じっと坐って二人の顔を見くらべていたが、

「恭一、お前、顔色がよくないようだよ。今日は次郎について行くの、よしたらどうだえ。」

そして、わざとのように、恭一の額に手をあてて、

「少し、熱があるんじゃないのかい。」

恭一は、その神経質な眼をぴかりとお祖母さんの方に向けた。が、すぐうつむいて、