Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 146 773 caractères · 294 écrans

Aozora Bunko

しかし、恭一があまり永いこと帰って来ないので、そろそろそれが気になり出した。で、自分も階下におりてみようかと思ったが、思いきって立ち上る気にはなれなかった。階下に行けば、何かきっと気まずいことがあるにちがいない、と、思ったのである。

彼は、いらいらしながら、とうとう夕飯時まで、ぽつねんと一人で二階に坐っていた。

「ご飯だようっ、次郎ちゃん。」

階段の下から俊三にそう呼ばれて行ってみると、みんなはもうちゃぶ台の前に坐っていた。見ると、恭一は泣いたような顔をしており、お祖母さんは怒ったような顔をしていた。父はまだ帰ってきていないらしく、そのお膳には覆いがしてあった。

みんなむっつりして箸をうごかした。恭一はやっと一杯だけかきこむと、すぐ箸を置いて、二階に行った。次郎も間もなくそのあとについた。二人は、しかし、どちらからも口を利こうとしなかった。

「どうしたんかい。」

次郎がやっと口を切った。

「ううん、何でもないよ。」

それっきり二人は電燈もつけないで、默り込んで坐っていた。

七時過ぎになって俊亮が帰って来たが、飯をすますと、すぐ兄弟三人を座敷に呼んで、ごくあっさりと母を迎える話をした。