Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 146 773 caractères · 294 écrans

Aozora Bunko

それはちょうど、多くの大学生が故郷の母から来る訓戒の手紙を読む時の気持と、同じようなものであったらしい。

(「一番」――「偉い人」――乳母やのおきまり文句はいつもこれだ。乳母やは、しかし、何がほんとうに偉いのかわかっているのだろうか。)

彼はそんなふうに思った。また、お芳との関係についても、乳母やはいつまで自分を子供だと思っているんだろう、という気がしていた。尤も、この気持のなかには、何かしら、まだ割りきれないものが残っていた。ゆさぶると、底から、にがいものが浮いて来そうな気さえした。「一番」や「偉い人」を微笑をもって読んで行く彼も、「今度の母さん」のくだりになると、だから、いくぶん顔がひきしまって来たのである。

さて、七月になって、お浜から、俊亮にあてて一通の葉書が来た。

俊亮あてのお浜の便りは、全く珍しいことだった。文字も、いつもとちがって、誰か相当の人に頼んで書いてもらったものらしかった。それには、四角ばった時候の挨拶のあとに、次のような文句が書いてあった。

「本月八日御地に参上の用件これあり、その節は久々にて次郎様にもお目にかかり度、それを何よりの楽しみに致居候」