Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しのよこく

死の予告

野村 胡堂

Lisez 死の予告 (しのよこく) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 149 caractères · 34 écrans

Aozora Bunko

生命は瞬間に絶えると言った」

何んと言う、「足の勇」の頭のよさでしょう。私も伯爵も、あっけに取られて、その現場を見て居たような、素晴らしい仮説に傾聴してしまいました。

「ところで、人間が青酸を口の中に入れると、人間の五体を流れて居るヘモクロビン(血色素)がその酸素又は二酸化炭素を失って、青酸と結合し、忽ちチアン・モクロビンとなる。しかもこの変化は、実に瞬時に電光的に行われる、青酸中毒者は血色が鮮麗になるのはその為めだ。が、炭酸瓦斯中毒者の血液も酸素又は二酸化炭素を失って、一酸化炭素とヘモクロビンと結合するから、血色が鮮麗だ。青酸中毒を炭酸瓦斯中毒と間違えたのは無理もない事だが、もう少し早く気が付いて、死体の化学的検査をすると何も彼も解った筈だ、死体は火葬にしてしまったでしょうな」

伯爵が無言に頷くのを見て、「足の勇」は長大息しました。

「どうも仕方が無い――伯爵の代りに書生が死んだ。書生の手にある手紙の切手には、まだ青酸が残って居る。犯人はドサクサに紛れて死体から手紙をむしり取り、何処かへ要領よく隠してしまったのだろう。伯爵が切手を舐める習慣が無いとすれば、切手箱に青酸の付いた切手などの入れて置く必要は無い、直ぐ抽斗の中から全部の切手を抜いてしまって、人目につかぬ方法で焼くか捨てるかしてしまったのだろう。