Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ししゃのしょ

死者の書

折口 信夫

Lisez 死者の書 (ししゃのしょ) de 折口 信夫 (おりくちしのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 62 340 caractères · 126 écrans

Aozora Bunko

以前、疑いを持ち初める里の子どもが、其堂の名に、不審を起した。当麻の村にありながら、山田寺と言ったからである。山の背の河内の国安宿部郡の山田谷から移って二百年、寂しい道場に過ぎなかった。其でも一時は、倶舎の寺として、栄えたこともあったのだった。

飛鳥の御世の、貴い御方が、此寺の本尊を、お夢に見られて、おん子を遣され、堂舎をひろげ、住侶の数をお殖しになった。おいおい境内になる土地の地形の進んでいる最中、その若い貴人が、急に亡くなられた。そうなる筈の、風水の相が、「まろこ」の身を招き寄せたのだろう。よしよし墓はそのまま、其村に築くがよい、との仰せがあった。其み墓のあるのが、あの麻呂子山だと言う。まろ子というのは、尊い御一族だけに用いられる語で、おれの子というほどの、意味であった。ところが、其おことばが縁を引いて、此郷の山には、其後亦、貴人をお埋め申すような事が、起ったのである。

だが、そう言う物語りはあっても、それは唯、此里の語部の姥の口に、そう伝えられている、と言うに過ぎぬ古物語りであった。纔かに百年、其短いと言える時間も、文字に縁遠い生活には、さながら太古を考えると、同じ昔となってしまった。