Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ししゃのしょ

死者の書

折口 信夫

Lisez 死者の書 (ししゃのしょ) de 折口 信夫 (おりくちしのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 62 340 caractères · 126 écrans

Aozora Bunko

ここまで出て御座れ。そこは、男でも這入るところではない。女人は、とっとと出てお行きなされ。

姫は、やっと気がついた。そうして、人とあらそわぬ癖をつけられた貴族の家の子は、重い足を引きながら、竹垣の傍まで来た。

見れば、奈良のお方そうなが、どうして、そんな処にいらっしゃる。

それに又、どうして、ここまでお出でだった。伴の人も連れずに――。

口々に問うた。男たちは、咎める口とは別に、心はめいめい、貴い女性をいたわる気持ちになって居た。

山をおがみに……。

まことに唯一詞。当の姫すら思い設けなんだ詞が、匂うが如く出た。貴族の家庭の語と、凡下の家々の語とは、すっかり変って居た。だから言い方も、感じ方も、其うえ、語其ものさえ、郎女の語が、そっくり寺の所化輩には、通じよう筈がなかった。

でも其でよかったのである。其でなくて、語の内容が、其まま受けとられようものなら、南家の姫は、即座に気のふれた女、と思われてしまったであろう。

それで、御館はどこぞな。

みたち……。

おうちは……。

おうち……。

おやかたは、と問うのだよ――。

おお。家はとや。右京藤原南家……。

俄然として、群集の上にざわめきが起った。