Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ししゃのしょ

死者の書

折口 信夫

Lisez 死者の書 (ししゃのしょ) de 折口 信夫 (おりくちしのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 62 340 caractères · 126 écrans

Aozora Bunko

其でも男たちは、のどかな風俗を喜んで、何とも思わぬようになった。が、家庭の中では、母・妻・乳母たちが、いまだにいきり立って、そうした風儀になって行く世間を、呪いやめなかった。

手近いところで言うても、大伴宿禰にせよ。藤原朝臣にせよ。そう謂う妻どいの式はなくて、数十代宮廷をめぐって、仕えて来た邑々のあるじの家筋であった。

でも何時か、そうした氏々の間にも、妻迎えの式には、

八千矛の神のみことは、とほ/″\し、高志の国に、美し女をありと聞かして、賢し女をありと聞して……

から謡い起す神語歌を、語部に歌わせる風が、次第にひろまって来るのを、防ぎとめることが出来なくなって居た。

南家の郎女にも、そう言う妻覓ぎ人が――いや人群が、とりまいて居た。唯、あの型ばかり取り残された石城の為に、何だか屋敷へ入ることが、物忌み――たぶう――を犯すような危殆な心持ちで、誰も彼も、柵まで又、門まで来ては、かいまみしてひき還すより上の勇気が、出ぬのであった。

通わせ文をおこすだけが、せめてものてだてで、其さえ無事に、姫の手に届いて、見られていると言う、自信を持つ人は、一人としてなかった。