Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ししゃのしょ

死者の書

折口 信夫

Lisez 死者の書 (ししゃのしょ) de 折口 信夫 (おりくちしのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 62 340 caractères · 126 écrans

Aozora Bunko

この身は、何とも知れぬ人の俤にあくがれ出て、鳥にもならずに、ここにこうして居る。せめて蝶飛虫にでもなれば、ひらひらと空に舞いのぼって、あの山の頂へ、俤びとをつきとめに行こうもの――。

ほほき ほほきい。

自身の咽喉から出た声だ、と思った。だがやはり、廬の外で鳴くのであった。

郎女の心に動き初めた叡い光りは、消えなかった。今まで手習いした書巻の何処かに、どうやら、法喜と言う字のあった気がする。法喜――飛ぶ鳥すらも、美しいみ仏の詞に、感けて鳴くのではなかろうか。そう思えば、この鶯も、

ほほき ほほきい。

嬉しそうな高音を、段々張って来る。

物語りする刀自たちの話でなく、若人らの言うことは、時たま、世の中の瑞々しい消息を伝えて来た。奈良の家の女部屋は、裏方五つ間を通した、広いものであった。郎女の帳台の立ち処を一番奥にして、四つの間に、刀自・若人、凡三十人も居た。若人等は、この頃、氏々の御館ですることだと言って、苑の池の蓮の茎を切って来ては、藕糸を引く工夫に、一心になって居た。横佩家の池の面を埋めるほど、珠を捲いたり、解けたりした蓮の葉は、まばらになって、水の反射が蔀を越して、女部屋まで来るばかりになった。