Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ししゃのしょ

死者の書

折口 信夫

Lisez 死者の書 (ししゃのしょ) de 折口 信夫 (おりくちしのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 62 340 caractères · 126 écrans

Aozora Bunko

又其、粘り気の少いさくいものを、まるで絹糸を縒り合せるように、手際よく糸にする間も、ちっとでも口やめる事なく、うき世語りなどをして居た。此は勿論、貴族の家庭では、出来ぬ掟になって居た。なっては居ても、物珍でする盛りの若人たちには、口を塞いで緘黙行を守ることは、死ぬよりもつらい行であった。刀自らの油断を見ては、ぼつぼつ話をしている。其きれぎれが、聞こうとも思わぬ郎女の耳にも、ぼつぼつ這入って来勝ちなのであった。

鶯の鳴く声は、あれで、法華経法華経と言うのじやて――。

ほう、どうして、え――。

天竺のみ仏は、おなごは、助からぬものじゃと、説かれ説かれして来たがえ、其果てに、女でも救う道が開かれた。其を説いたのが、法華経じゃと言うげな。

――こんなこと、おなごの身で言うと、さかしがりよと思おうけれど、でも、世間では、そう言うもの――。

じゃで、法華経法華経と経の名を唱えるだけで、この世からして、あの世界の苦しみが、助かるといの。

ほんまにその、天竺のおなごが、あの鳥に化り変って、み経の名を呼ばるるのかえ。

郎女には、いつか小耳に挿んだ其話が、その後、何時までも消えて行かなかった。