Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あさまふんかこう
浅間噴火口
豊島 与志雄
Lisez 浅間噴火口 (あさまふんかこう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 938 caractères · 24 écrans
その夢が、外套だったんです。」
こんどは正枝の方で分らなくなった。二三度おかしな問答を繰返した後、諦めてしまった。
「なんだかちっとも分りません。熱があるんでしょう。早く行ってお寝みなさい。」
李がしょげ返って出てゆき、一人になると、正枝はまた腹がたってきた。女中にあたりちらした。
だが、話はそれきりになり、外套は結局、正枝の手で泥を払われアイロンまでかけられて、李に渡された。
その時、李はひどく神妙な様子で、今後は酒を節すると誓い、そうした気持の支柱になる事柄を考えついたから、室代の二十二円を、二円だけまけて下さい、と云いだした。理由を尋ねても、返事をきくまでは打明けられないと強情を張った。しまいに正枝が、それでは一円まけてあげようと折れると、李はほんとに嬉しそうな顔をした。そして云うには、これから、まけて貰った一円とそれに自分が一円だして、毎月二円ずつ正枝に預けることにする、その金は春日荘を去る時に貰えばよく、それまで正枝に貯金をするのだ……。そう聞くと、正枝も喜び、だが郵便局にでも預けた方がよいと勧めたが、李は承知せず、これは自分の心の修養の支柱だから、是非とも正枝が預ってくれなければいけないと主張した。