Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lisez 浮雲 (うきぐも) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 980 caractères · 222 écrans
「ハイ」
「貴嬢と合乗なら行ても宜というのがお一方出来たが承知ですかネ」
返答は無く、唯バタバタと駆出す足音がした。
「アハハハ、何にも言わずに逃出すなぞは未だしおらしいネ」
ト言ったのが文三への挨拶で、昇はそのまま起上ッて二階を降りて往った。跡を目送りながら文三が、さもさも苦々しそうに口の中で、
「馬鹿奴……」
ト言ったその声が未だ中有に徘徊ッている内に、フト今年の春向島へ観桜に往った時のお勢の姿を憶出し、どういう心計か蹶然と起上り、キョロキョロと四辺を環視して火入に眼を注けたが、おもい直おして旧の座になおり、また苦々しそうに、
「馬鹿奴」
これは自ら叱責ったので。
午後はチト風が出たがますます上天気、殊には日曜と云うので団子坂近傍は花観る人が道去り敢えぬばかり。イヤ出たぞ出たぞ、束髪も出た島田も出た、銀杏返しも出た丸髷も出た、蝶々髷も出たおケシも出た。○○会幹事、実は古猫の怪という、鍋島騒動を生で見るような「マダム」某も出た。芥子の実ほどの眇少しい智慧を両足に打込んで、飛だり跳たりを夢にまで見る「ミス」某も出た。お乳母も出たお爨婢も出た。ぞろりとした半元服、一夫数妻論の未だ行われる証拠に上りそうな婦人も出た。