Classiques japonais avec furigana
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ゆしまもうで
湯島詣
泉 鏡花
Lisez 湯島詣 (ゆしまもうで) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 62 004 caractères · 122 écrans
かしらお前に言われること、されることが、一々思いの増すようなことばかり。私はもう一服ずつ痺薬を飲まされるようだった。
今じゃ家にも居られなくッて、谷中に引込むようになった上は、どうせ破れかぶれだから、人が何といったって、世間も義理も構うことはない、お前とどうぞしてという覚悟を極めた処へ飛んだことを聞いてしまった。
お蝶さん、お前は訳が分らないから、何にも世の中のことは知るまいがね、およそ堕胎ということをした者は、これが罪とも恥とも知らないでした事にしろ、心は腐っても、人間という目鼻だけの、せめて皮でも被ってる中は、二人竝んじゃあ居られやしない。こう言えば水臭いと、きっと私を怨むだろうが、いつも言う通り、お前のような稼業をしている者とは、兄弟であったり従姉妹であったりした上に、皆にたんと世話にもなった。どういう因縁だか、お前にも恩を被た私だから、訳は分ってる、こう見えても可愧しいが、馬車に乗ったこともあるし、御前様々々と畏られたこともあるが、大な声一つ出してお前にゃあ、用を言い付けたこともない。あんまり大人しくッて、頼りがないから、私は何だか物足りない、きりッとして叱ってくれ、癇癪を起して横顔の一ツも撲られたいと、芸妓のお前にいつも言われた、男が一人そのくらいに惚れたら可かろう。