Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ししまいざっこう

獅子舞雑考

中山 太郎

Lisez 獅子舞雑考 (ししまいざっこう) de 中山 太郎 (なかやまたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 092 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

九、獅子頭の鼻毛と馬の尻尾

九、獅子頭の鼻毛と馬の尻尾

私の雑考も、獅子頭の鼻毛の如く、それからそれへといたずらに長くなったので、この辺で打ち切ろうと思うたが獅子の鼻毛の出たついでに、これに関する一挿話を掲げて擱筆する。「三州吉田領風俗問状答」に『吉田(現今の豊橋市)産土神(天王社)の祭は、正月十四日なり。榎玉争ひ赤鬼からかひの式等終れば、神輿渡御になる。然るに此神輿は、旧き獅子頭のみにて些かの彩りなく、古風に不器用なるものなり。家の如き形したる物に入れて、禰宜一人して頭に頂きて行くなり。此獅子頭の鼻毛は、祭日の朝に、吉田の町の所々の入口に氏子出張し、何れの馬を問はず、その所を通りかゝりたる、三匹目の馬の尾を、切て用ふるなり。其馬に供餅一膳と銭十二文を与ふ。然れども其馬は命短しとて皆之を厭ふ』と載せてある。獅子の鼻毛に馬の尻尾は、配合が実に妙を極めているが、しかし三匹目の馬を捉えることは、尾張国府宮の神事や、太宰府の天満宮の神事に三人目の旅人を捉えた信仰と、共通したものであろう。

〔註一〕中央史壇の東洋美術号で赤堀又次郎氏はかく述べていられる。

〔註二〕小寺氏はその著に柳田先生の所説を引用していらるるので、こう言うても差支えないと思う。