Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はくはつき

白髪鬼

江戸川 乱歩

Lisez 白髪鬼 (はくはつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 046 caractères · 224 écrans

Aozora Bunko

さて、外に飛出して見て、わしは意外な気がした。棺の中から易々と飛び出し得たことが、已に不思議なのだ、若し土の中に埋めてあったら、仮令棺を破っても、上から土が落ちて来て、推しつぶされてしまう筈だ。変だぞ。それではわしの棺はまだ墓場に埋めないで、どこかに置いてあったのかしら。うまいうまい、わしはとうとう助かったのだ。このまま家へ帰りさえすればよいのだ。

だが、この暗さはどうしたものだ。まるで空気そのものを墨で染めた様に真暗だ。

待て待て、手さぐりで、大体様子が知れるだろうと、わしは盲目の様に、両手を一杯に伸ばして、さぐり足で歩き始めた。

壁がある。だが、何という粗雑な壁だろう。まるで石垣みたいだ。壁を伝って暫く行くと、ヒヤリと冷い鉄の板にぶつかった。さぐって見ると、どうやら扉らしい。非常に大きな、頑丈な扉だ。

変だぞ。わしは一体全体どこにいるのだろう。

アア、分った。わしは何という馬鹿な思い違いをしていたのだ。わしの家の墓場は、普通の土の中ではなくて、昨日もお話しした通り、その地方で「殿様の墓」と云われている、西洋風の石室だ。小山の中腹を掘って、石を積み重ね、漆喰で固めた、一種の穴蔵なのだ。