Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lisez 白髪鬼 (はくはつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 046 caractères · 224 écrans
泣いても、わめいても何の効果もないと悟ると、今度は、あやめもわかぬ闇の中を、棺につまずき、石壁に突き当りながら、滅多無性に走り廻った。どこかに、壁の隙間でもないかと、駄目とは分っていても、探し廻って見ないではいられぬのだ。
走り廻る内に、わしは方角を失ってしまった。出口はどちらなのか、さっき破った棺はどの辺にあるのか、探れども探れども、手に触れるものとてはない。わしは、よみじの様な暗闇の真中に、一人ポツンと取残された。
この闇が、どこまでも、永遠の彼方まで続いているのではないかと思うと、何とも云えぬ淋しさに、身がすくんだ。
わしは、音もなく、色もない暗黒世界の恐ろしさを、あの時程痛切に感じたことはない。
今までは、逃げ出そうと、夢中になっていたので、さ程でもなかったが、いざ、この暗黒世界から、永久に出られぬ運命と極まると、闇の怖さが身にしみた。墓場とは云っても、そこに眠っているのは、わしの先祖の死骸ばかりだ。それは別に怖いとも思わぬ。ただ、なんにも見えぬということが、なんにも聞えぬということが、限りない恐怖となって、ひしひしと身に迫った。
アア、光がほしい。