Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
Lisez 白髪鬼 (はくはつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 112 046 caractères · 224 écrans
わしは、目の前で、いきなり天地がひっくり返る様な驚愕にうたれた。三千世界にたよるものもない孤独と悲愁にうちのめされた。わしは殆ど思考力を失って、茫然と立ちつくしている外はなかった。
姦夫姦婦の私語は綿々として尽きなかった。聞くまいとしても、その一語一語が、毒の針の様にわしの鼓膜に突き刺さった。
「大牟田が死んでしまったのは嬉しいけれど、でもね、義ちゃん、あなた当分の間遠のかなければいけないわ。召使達の口から世間に知れては拙いから。ホホホホ、あたしまだ、旦那様の喪中なんですものね」
「フン、それはそうだね。その点では、大牟田が生きている方が仕易かったよ。あいつは他人を追払う二人の番人も同然で、我々の仲を自分も疑わず、知らず知らず他人にも疑わせぬ役目を勤めてくれたのだからね」
「ホホホホホホ、生ている間は、あんなに嫌っていた癖に……」
「無論、あいつがいない方がいいのさ。でなくて、地獄岩に仕掛けなんかするものかね。僕はあいつが君の唇から、絶えず接吻を盗んでいるかと思うと、どんなにいやな気持がしたか知れやしない」
アア、皆さん何という言い草であろう。この世がさかさまになったのか。