Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんじゅふじん

真珠夫人

菊池 寛

Lisez 真珠夫人 (しんじゅふじん) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 289 296 caractères · 578 écrans

Aozora Bunko

「はゝゝゝゝ、貴方にも、お礼をうんと張り込むかな。」彼は、そう得々と哄笑しながら、最初の一葉に、金二万円也と、小学校の四五年生位の悪筆で、その癖溌剌と筆太に書いた。それは無論、支度料として、唐沢家へ送るものらしかった。

その次ぎの一葉を、木下も杉野も、爛々と眼を、梟のように光らせて、見詰めていた。荘田は、無造作に壱万円也と書き入れると、その次ぎの一葉にも、同じ丈の金額を書き入れた。

「何うです。これで不足はないじゃろう。はゝゝゝゝ。」と、荘田は肩を揺がせながら笑った。

食事を与えられた犬のように、何の躊躇もなく、二人がその紙片に手を出そうとしている時だった。荘田の背後の扉が、軽く叩かれて、小間使が入って来て、

「旦那様! あの杉野さんと云う方が、御面会です。」と、云った。

「杉野!」と、荘田は首を傾げながら云った。「杉野さんなら茲にいらっしゃるじゃないか。」

「いゝえ! お若い方でございます。」

「若い方? いくつ位?」と、荘田は訊き返した。

「二十三四の方で、学生の服を着た方です。」

「うゝむ。」と、荘田は一寸考え込んだが、ふと杉野子爵の方を振向きながら、

「杉野さん! 貴君の御子息じゃないかね。