Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちくはくき
竹柏記
山本 周五郎
Lisez 竹柏記 (ちくはくき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 798 caractères · 91 écrans
「これでわたくしは一周忌までまいりませんよ」
叔母は枕もとでこう云った。
「まだ義絶されたままだし、死ぬまで赦して呉れる気持はなかったでしょう、そうだとすれば忌日の法要に来るのは、仏の意志にもそむくし、親類の口もうるさいでしょうからね」
「しかし私が当主になったのですから、義絶などということはもう」
「そればかりではないの、本当を云うと法事だの年忌だのという、辛気くさいことが嫌いなのよ」叔母はあっさり笑った、「――死んでしまった人のことなんかどうでもいいではないの。それより生きている者のほうが大事よ」
こう云ってこちらを見る叔母の眼つきに、孝之助は困惑して俯向いた。そのとき、そこには二人だけだった。千寿は甥のようすで察したのだろう、ごく低い声ですばやく問いかけた。
「その後どうなの、うまくいっていますか」
「ええ、まあ、ぽつぽつ……」
「なにか叔母さまで役に立つことがあって」
孝之助は力のない笑いをうかべた。
「自分で好んでこうしたんですから、まあできるだけ、自分でやってみます」
「独り相撲はだめよ」千寿は謎めいた眼くばせをした、「――やさしく劬ったり、大事にするのもいいけれど、女というものは、しんそこでは押えつけて呉れるのを待っているものなのよ、がっちりと、強い力で、……愛情がどんなに深くっても、それだけでは決して女