Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えんようき

艶妖記

山本 周五郎

Lisez 艶妖記 (えんようき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 761 caractères · 38 écrans

Aozora Bunko

三

さて、――かかる遍歴の後、ふた親に会いたい一心に支えられて、明くる年の二月ようやく八百助は故郷へとたどり着いたのである。

三

吹矢村にはなにが待っていたか。「臭い物には蓋」の鉄則にしたがって簡単に述べよう、父の五百助は大南の駅で病死し、骨だけが村へ帰って来た。その百カ日の忌日がすむと、武藤の権右衛門殿が娘のおせんを伴って乗り込み、

「かねての約束だから少し期日は早いが連れて来た、どうか今日からこの家の嫁にしてもらいたい」

と云った。「しかし伜の八百助もまだ生死不明だから」と断わったところ、

「伜殿が生きようと死のうと取り交わした契約は動かない、武藤の権右衛門は男だでのう」

こう云って娘を置いていった。それだけではない、権右衛門殿は自ら「総後見」と名乗り、二人の息子を「後見役」「相談役」と称して住み込ませた。――かかる行為がいかなる魂胆に基づくかは、すでに諸君も「ははあ」とうなずかれたであろう。正にしかり、ごんえむ殿は契約のおり聞かされた五百助の巨富に着目したのだ。だいたい五百助の家は年数も知れぬ昔から代々そこで管玉や切子玉や棗玉、臼玉、勾玉、丸玉などを造っていたと伝説されている。