Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなさかぬリラ

花咲かぬリラ

山本 周五郎

Lisez 花咲かぬリラ (はなさかぬリラ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 378 caractères · 36 écrans

Aozora Bunko

五

な」

五人はぐっと前へ乗り出しながら熱心に彼の言葉をきき取ろうとした。来太は一房欠けた夏蜜柑の実を持った左手と、煙草を持った右手とで巧みなゼスチュアを交えながら、ちからのこもった早口で語りだした。

五

「われわれ日本人が米作農業から離脱しなければならぬということは幾たびも話した、稲は南洋圏内の原産であり、その地方に適した植物だ、その証拠には南洋地方だと肥料もやらず蒔きっ放しで年二回も楽に収穫ができる、ところが日本は瑞穂国と誇称し、これほど苦心と研究を積んで来ながら五年に一回くらいは必ず不作に見舞われる、歴史を読めばいたるところに凶作と饑饉の惨害の記録をみつけるだろう、つまり日本で稲を作るということが無理なんだ、それも米食が人間の食法として最もすぐれたものなら仕方がないが、現在の栄養学からいうときわめて非能率不合理な点が多い、たとえばパンにバタ、チーズ、肉類、生野菜という食事だと、その六五%ないし七〇%が栄養分として消化摂取される、ところが米飯に焼き魚とか野菜の煮物などを食べると、栄養分になるのは四五%ないし五〇%で、あとは食べた物を消化することに費やされるか未消化のまま排泄されてしまうんだ、こんな不合理なはなしはないだろう、しかも米食だとどうしても副食物の味付けが濃くなる、塩とか味噌醤油などを利かさないと飯