Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
らしんのにょせん
裸身の女仙
野村 胡堂
Lisez 裸身の女仙 (らしんのにょせん) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 437 caractères · 29 écrans
――ところで、三千石のお旗本のお部屋様になった姐御は幸せかい。親方は晩酌の度に、そればかり心配して居るよ」
「有難う、まア、此通り暮して居るから、仕合せと言うものだろうよ、不足を言えば限りの無いことだから――」
「そうかね、その言葉の様子じゃ、あまり香ばしい事も無さ相だ、まア、辛抱しねえ」
「お前に意見を言われるようになったのかねえ」
「ヘッ、其辺は矢張り昔の姐御だ、――尤もお月様の光じゃ、はっきり判らねえが、美しいことも昔の通りらしいネ」
「何をつまらない」
「ところで姐御、ツイ二三日前、両国の小屋へ、変な人が訪ねて来た」
「…………」
「五年越し、俺達の一座を尋ねて、日本国中を遍歴ったと言う若い浪人者だ。尤も、そう言ったところで、親の讐を討つわけでも、俺の綱渡りが見度いわけでも無い。手っ取り早く言えば姐御に逢って、話し度いことがあるんだとさ」
「…………」
「おッ、ひどい蚊だ、すまねえが、庭石の上に腰を下して貰って、その浪人者の話てえのを受売り乍ら、一席やらかそう」
源吉は七三にからげた裾をおろして、脛から踵を包むように庭石の上に腰をかけました。その前にこれも中腰になったお鳥、縁側の光から、源吉の姿を庇うように、団扇を動かして、無意識に蚊を追い払って居ります。