Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちがうへいはちろう
違う平八郎
山本 周五郎
Lisez 違う平八郎 (ちがうへいはちろう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 142 caractères · 27 écrans
「聞けば元、丹羽長秀殿の家臣、つまり陪臣であったものを、新たに御直参としてお召出しになったそうだが、伊勢合戦には余程の手柄をおたてなすったのだろうな」
「我等寡聞にして――」
と次の一人が畳みかけて、「一向にその次第を存ぜぬ、後学のため手柄の様子を承りたい」
「一番槍か、一番首か、それとも一番乗りか精しくお話し願おう」
ごくりと唾をのむ平八郎の様子を見て、彼等の態度は益々傲慢になった。
「さあお始めなさい、御謙遜には及ばぬ」
「我等も幸運にあやかりたい」
「お聞かせ願おう」
「それとも小姓などに手柄話はなさらぬというお積りか」
「それなら我等にも覚悟がある」
「決して、――」
平八郎はもう頬を赧くしていた。「決して左様な訳ではない。手柄と申したところで、実は、いや、お話し申す程の事もなく」
「話す程の事もない――!」
小姓たちは押返して、
「一番槍も一番首もないというと、では兜首の二三級と云うところか」
「それとも又……」
図に乗って詰寄ろうとした時、
「お止め!」
と鋭く遮りながら、一人の美しい姫が小姓たちと平八郎のあいだへ入って来た。――お寧々様である。眉が吊り、濡れた黒玉のような双の眸子は怒りに燃えていた。