Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 157 440 caractères · 313 écrans
ません。
「何んぞ思い当ることでもあるというのか」
「思い当ると申すほどでは御座いませんが、あの手の廻りようや、次第に募る悪業から見ますと、最初の斑組の悪者は、六人のうち五人まで死んでしまいましたが、生き残った一人の首領が、新らしい子分を集めて二代目の斑組を作ったのではあるまいかと思います」
平次の言葉は想像を飛躍したものでしたが、
「そこだよ平次、私もそんなことを考えていたのだ。でもなければ、天下の役人――南北町奉行を相手に、あんな途方もないことがいえるわけはない」
笹野新三郎も膝を叩いて乗出しました。
「それについては、こっちも十分用意が入要でございます」
と、平次。
「そのことだよ平次。この度は向うから罠に陥ちて来るようなものだ。お前に采配を任せて、斑組と一騎打ちの勝負をさせ、一万両の小判を餌に、斑組の曲者どもを、一ぺんにからめ捕るつもりであった。が、それがいけない」
「ヘエ」
笹野新三郎は肩を落しました。
「こっちで万全の謀事をめぐらすつもりで、お前を呼びにやった後へ、尾張様の御留守居からの御使者があったのだよ」
「――」
「その口上はこうだ、――一万二千両の御用金が、二千両も減っているのは、まことに余儀ないと締らめるが、この上間違いがあっては、当家留守居の手落ちに相成る、ついては、この度は一万両の引取り方を一切