Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 006 caractères · 25 écrans
三
「そんな手軽なわけにも行くまいよ」
「それじゃ、ちょいと行って縛って来ますよ」
「馬鹿だなア」
平次の言葉を背中に聴いて、ガラッ八はアタフタと飛び出しました。
三
それから三日目、痣の熊吉は相変らず諸方を荒らし廻っておりますが、ガラッ八の八五郎も、変なことから、思いも寄らぬものに心を引かれたのです。
それは、あれほど平次に注意されて、痣のある人間には振り向いても見ないつもりのガラッ八が、本郷お弓町のとある屋敷の前で、痣のある人間に注意を囚えられてしまったのでした。
困ったことに、それは十八九の美しい娘でした。湯から上がったばかりらしい、血色の良い顔に右の顎の下、ふくよかな線の、頬から喉へ流れるあたりに、ほんの四文銭ほどの丸い痣――それも薄紫色をしたのが、はっきり見えているではありませんか。
ガラッ八はハッと立止まりました。が、次の瞬間、この痣は「熊吉でない」という証拠みたいなものだということに気が付きました。熊吉は左首筋に、小判ほどの真っ赤な痣があると言われているのに、この娘は、右の顎の下――覆面でも冠れば、ちょうど隠れる喉の上に、薄紫の小さい痣があるのです。