Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 082 caractères · 257 écrans

Aozora Bunko

平次は少しムキになりました。吾妻屋の後家、曾ての薄墨大夫のお染が相手では八五郎、深草の少将ほど通ったところで、モノになる道理はありません。

「その吾妻屋の後家が言うんですよ『八五郎親分、済みませんけれど、毎晩泊りに来て下さいませんか、淋しくて心細くて、私は誰かにどうかされそうで、気味が悪くて叶わないんですもの、――親分はお一人だそうだから何処からも尻の来る気づかいは無いんでしょう、後生だから』と、里訛りの抜けきれない言葉で口説いて、顎の下のあたりで、手を揉むような拝むような格好をするんです。その色っぽさというものは――」

「止さないかよ、馬鹿々々しい、お前がそんな格好をしたって、少しも色っぽくなんかなりゃしないよ、擽ぐっ度い野郎だ」

「ヘェ、擽ぐっ度いんですかねえ、あっしという人間は」

「お前と話をすると、臍のあたりがムズムズするよ」

「まるで蚤ですね」

「それほど思い込まれたら、八五郎も男冥利だ、二た晩三晩行って泊ってみるか」

「行ってもいいんですか、親分」

「用心棒に泊る分には構わねえが、吾妻屋へ婿入しようなんて了見は出すな」

「お職過ぎますかね、あの後家は? 高慢で無愛想で、ヒヤリとしたところがある癖に、何んかの弾みでニッコリすると、ゾッとするほど色っぽいところがありますよ、あの女は」