Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 152 696 caractères · 310 écrans

Aozora Bunko

「あれ、そんなつもりじゃ」

「黙ってお袋のところへ帰ってくれ。長いことは言わない。十日経たないうちに、何とか言ってやろう。とにかくお前がここに居ちゃ、ろくな事がなさそうだ。手廻りの荷物だけ纏めて、後と言わずに、今すぐ行ってくれ。三行半をやるか、迎えの人をやるか、それはもう少し考えてからの事だ――無分別なことをするな」

「お前さん、そんな、そんな、――私はそんなつもりで言ったんじゃありません。堪忍して下さい、死んでも私はここを動きません」

お静はあまりの事に顛倒して、平次の膝に縋りつくと、赤ん坊のようにイヤイヤをしながら泣きました。もう二十歳にもなって、大丸髷の赤い手絡が可笑しいくらいなお静が、平常可愛がられすぎて来たにしても、これはまたあまりに他愛がありません。

「お静、見っともない、言い出した事を変替えする俺じゃない。ともかくお袋の所へ行って、五日なり十日なり、俺の考えの決まるのを待つがいい」

「否、否、私は否、どんなことがあっても、ここを動きゃしません。ね、私が悪かったら堪忍して下さい」

「馬鹿ッ」

「堪忍して下さい、お願い」

お静は平次の膝から胸へ、首にすがりついて、たった三つになる子供のように、泣くのでした。