Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あめあがる

雨あがる

山本 周五郎

Lisez 雨あがる (あめあがる) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 794 caractères · 43 écrans

Aozora Bunko

三

「賭け試合をなさいましたのね」

「正直に云います、賭け試合をしました」

伊兵衛はまたおじぎをした。

「どうにもやりきれなかったもんだから、あんなことを聞くと悲しくって、どうしたって知らん顔をしてはいられませんからねえ、とにかくみんな困っているし、雨はやまないし、どんな気持かと思うと、もうじっとしていられなかったんです」

「賭け試合はもう決してなさらない約束でしたわ」

「そうです、もちろんです、しかしこれは自分の口腹のためじゃないんですからね、私は、ええ私もそれは少しは飲んだですけれども、少しよりは幾らか多いかもしれませんけれども、みんなあんなに喜んでいるんだし」

そしてもういちど彼はおじぎをした。

「――このとおりです、勘弁して下さい、もう決してしませんから、そしてどうかこれを、……勘弁する証拠に、ひと箸、ほんのひと箸でいいですから」

おたよは悲しそうに微笑しながら、筆を措いて立ちあがった。

三

明くる朝まだ暗いうちに、伊兵衛は古い蓑笠を借り、釣り竿と魚籠を持って宿を出た。城下町のほうへ三丁ばかりいったところに、間馬川という川があり、この近所での鮎の釣り場といわれていた。