Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あめあがる

雨あがる

山本 周五郎

Lisez 雨あがる (あめあがる) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 794 caractères · 43 écrans

Aozora Bunko

二

「誓文は誓文、これはこれ」

宿の名を大きく書いた番傘をさして、外へ出るとすぐ彼はこう独り言を云い、擽られでもするように微笑をうかべた。

「眼の前にこういう事が起こった以上、自分の良心だけ守るというわけにはいきませんからね、ええ、それは却って良心に反する行為ですよ、いや」彼はふとまじめな顔になり、「――いや、なにもしないんだから行為とはいわないでしょう、無行為、ともいわないですね」

わけのわからないことを呟きながら、ひどくいそいそと、元気な足どりで、城下町のほうへ歩いていった。

二

彼が宿へ帰ったのは、四時間ほどのちのことであった。

酒を飲んだのだろう、まっ赤な顔をしていたが、もっと驚いたことには、彼のあとから五六人の若者や小僧たちが、いろいろな物資を持ってついて来たことである。米屋は米の俵を、八百屋は一と籠の野菜を、魚屋は盤台二つに魚を、酒屋は五升入りの酒樽に味噌醤油を、そして菓子屋のあとから大量の薪と炭など。

「これはまあどうなすったんです」

宿の主婦が出て来て眼をみはった。若者や小僧たちは担ぎ込んだ物を上り端や土間へずらっと並べた。

「景気直しをしようと思いましてね」