Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
Lisez 鳴門秘帖(一) (なるとひちょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 262 100 caractères · 523 écrans
「さあ、そこには深い事情があるようでして……」
「な、なるほど。わっしもちっとばかり小耳に挟んでおりましたが、同じ甲賀組の中の者で、あのお方の縹緻と、世阿弥の残した財宝に目をつけて、つきまとっている奴もあるそうですな」
「それなんですよ。あのお千絵様のお苦しみはね」
「して、そいつの名は?」
「旅川周馬というお人……。ア、うっかりよそで、私がしゃべったなどというて下さいますなえ」
「ええ、おっしゃるまでもございません」
「その周馬が、あの滅亡したお屋敷を、お代地としてお上からいただいたのをよいことにして、世間へはお千絵様が他へ立ち退いたように言いふらし、その実、門も戸も釘付けにしたまま、あの屋敷の奥に押しこめてあるのでございます。ええ、それは組仲間の者でもうすうす知っている人もあるでしょうが、なにしろ悪智にたけた周馬に仇をされるのが恐ろしさに、誰も、知らぬ顔をよそおっているのでございます」
「へえ? じゃお千絵様は、やっぱりあの屋敷にいるんですか。ナーンだ、それじゃいくら屑籠を背負って、世間を嗅ぎ歩いても知れねえ訳だ。……イヤ、大きにどうもありがとう存じました、それだけ教えていただけば、後は商売商売というやつで、どんなことをしてもきっとお目にかかります」