Classiques japonais avec furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lisez 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) de 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 693 caractères · 377 écrans
今日鳴雪が時々昔の江戸の粋人の事などをいうも、つまりその頃読んだ書物の耳学問で、多くは聞いた風に過ぎないのである。今一つ交野で読んだものに一九の『膝栗毛』等がある。これもなかなか面白い物と思った。
かように貸本の味が分ると共に肝心の漢学の修行を怠る風が見えたので、遂には父が怒って貸本ばかり見るのならば、交野へはやらぬといわれ、父の眼を偸んで行くという位になった。
それからこれは祖母の里で、宇佐美というがあった。この宇佐美の祖母の父なる人は当時もう死んでいたが、この人は漢学者で、漢詩を多く作り、また浄瑠璃(義太夫)が好きで、自分で浄瑠璃の丸本を書いたのも二、三種あった。それほど浄瑠璃には詳しかったから、凡ての浄瑠璃本は殆ど皆宇佐美の家にあった。尤もその一半はその家から井上という家へ養子に行った者が借りて江戸まで持って行って、そして前にいった愛宕下の上屋敷の火災の時に焼いてしまったが、その一半はまだここに残っていたので、それを読む事が出来た。浄瑠璃は既に西京で味を覚えていたし、この丸本は一段物と違い、筋も充分分る所から、いよいよ興味をもって読初めた。