Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lisez 黄金仮面 (おうごんかめん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 143 357 caractères · 287 écrans

Aozora Bunko

「モロッコの蛮族」

(その降り口は、さい前怪賊自身が教えてくれたのだ)だが、流石の怪物も、不二子さんを連れ出す程の魔力はなかったと見えて、彼女はちゃんとそこにいた。

令嬢さえ取返せば、明智の目的の一半は達したのだ。慾ばって二兎を追うよりも、一先ず不二子さんを大鳥家に連れ帰るのが上分別だ。

不二子さんが恋人の正体を知らぬ筈はない。この美しい娘さんこそ、賊と語り彼の素顔に接した、日本中でたった一人の証人だ。その不二子さんを取返したからには、もう賊を捕えたも同然ではないか。

と云う訳で、明智の黄金仮面が、相手の気づかぬを幸、怪賊になりすまして不二子さんを自動車へ連れ込んだのである。黄金仮面の変装が、この際ハッキリ役立った訳だ。

「モロッコの蛮族」

お話は再び自動車の中に戻る。

黄金仮面を取り去った明智の素顔を見ても、不二子には、それが何者であるか分らなかった。彼女は明智に会うのは今が初めであった。

「あなたは、僕を御存知ないでしょうね。併し、決して心配なさることはありません。お父様のご依頼で、あなたをお迎えに来た明智というものです」

不二子は明智小五郎の名を知っていた。彼女の恋人である黄金仮面が――あの万能の巨人でさえも、兼々恐ろしい敵だと云っていた名前である。