Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Lisez 黄金仮面 (おうごんかめん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 143 357 caractères · 287 écrans
密室
絹枝さんも女中達も、ハッと押し黙って顔を見合わせた。
「鉄砲の音じゃございませんか」
「エエ、アトリエの様だわね」
昨夜の今朝である。しかも、さっきの父親の妙なそぶり。「若しや」と思うと、じっとしてはいられなかった。絹枝さんは女中達と一緒に、胸おどらせてアトリエにかけつけた。
「マア、お父さま!」
案の定、そこには父雲山氏が、血を流して倒れていた。死体の側に転がっている一挺のピストル。
弾は右のこめかみから脳髄深く食い入って、毛糸の様な血が、トロトロと床を這っている。
絹枝さんは、たった一人の肉親であった父の死骸に取りすがって、その胸に顔を伏せた。押しつけられた唇から、やがて、悲しげなすすり泣きが洩れ始め、徐々に烈しく、はては身も世もあらぬ、無残の泣き声と高まって行った。
密室
同じ日の午前、川村雲山氏変死の数時間後、事件の現場には、検事局の人々、警視庁、所管警察の人々などが、今一応の取調べを終って、不思議な事件について語り合っていた。その人数の中には、黄金仮面担当の波越警部の顔も見え、特に呼ばれた民間探偵明智小五郎も混っていた。
まるで狐につままれた様な、掴み所のない事件であった。