Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くろゆり

黒百合

泉 鏡花

Lisez 黒百合 (くろゆり) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 78 148 caractères · 154 écrans

Aozora Bunko

」

十四

多磨太は言懸けて北叟笑み、

「貴様も覚えておいてちと慰みに覗いて見い。犬川でぶらぶら散歩して歩いても何の興味もないで、私があの印を付けておく内は不残趣味があるわい。姦通かな、親々の目を盗んで密会するかな、さもなけりゃ生命がけで惚れたとか、惚れられたとかいう奴等、そして男の方は私等構わんが、女どもはいずれも国色じゃで、先生難有いじゃろ。」

ぎろりとした眼で島野を見ると、紳士は苦笑して、

「変ったお慰だね、よくそして見付けますなあ。」

「ははあ、なんぞ必ずしも多く労するを用いん。国民皆堕落、優柔淫奔になっとるから、夜分なあ、暗い中へ足を突込んで見い。あっちからも、こっちからも、ばさばさと遁出すわ、二疋ずつの、まるでもって蟷螂が草の中から飛ぶようじゃ。其奴の、目星い処を選取って、縦横に跡を跟けるわい。ここぞという極めが着いた処で、印を付けておくんじゃ。私も初手の内は二軒三軒と心覚えにしておいたが、蛇の道は蛇じゃ、段々その術に長ずるに従うて、蔓を手繰るように、そら、ぞろぞろ見付かるで。ああ遣って印をして、それを目的にまた、同好の士な、手下どもを遣わす、巡査、探偵などという奴が、その喜ぶこと一通でないぞ。