Classici giapponesi con furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Leggi いやな感じ (いやなかんじ) di 高見 順 (たかみじゅん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 292.113 caratteri · 587 schermate
その訛りは俺に波子の訛りを思い出させた。尾垣大将を殺しに行って京城で初めて会ったときの波子は、同じような訛りのある言葉だった。
俺はまたしても愚劣な殺人をした――俺の心はそのほうに動いた。
「テロリストとはニヤリストの反対だ」
金原は女給に言っていた。
「女の前でただニヤニヤしているキザな男がニヤリスト。実行力のない男。テロリストは実行派だ」
あら、頼もしいと、ひょうたんみたいな顔をした女給はお愛想を言った。
「頼もしいのは、そっちだよ」
俺が言ったのは金原へのお愛想ではない。その俺に手を向けて、女給は金原に、
「こちら、うちのママさんのお知り合いなのね」
「そんなこと俺は知らない」
金原は首を振ったが、照子と同年輩らしい女給は、
「照ちゃんと、こちら言ってたわ。ママの昔の恋人じゃないかしら」
「そんなこと、店で言っていいのかい。命があぶないね」
と言って、俺はニガキス(ビール)を飲んだ。そのときのビールは文字通りにがかった。
「パパのこと、ご存知? パパはとっくに、ほかに女を作って、ママは気の毒なのよ」
と小声で、しかしずけずけと女給は言った。
「ママはしかし、矢萩のパパのことを、えらく褒めてたがね」