Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
Leggi 五瓣の椿 (ごべんのつばき) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.721 caratteri · 296 schermate
「そういうのをかったいのかさ恨みって云うらしいぜ」と佐吉は云い返した、「にんげん道に外れたたのしみをすれば、それだけのむくいがあるのは当りめえさ、恨むならてんでんを恨めばいいんだ、ええ、おらあこんな話をするつもりじゃあなかった、おしのちゃん、肝心な話があるんだから聞いてくれ」
「あたしの云うことが痛いのね」
「そのくらいのことを云われて痛えような、ちょろっかな人間だと思うのかい、冗談じゃあねえ、まあおいらの話を聞いてくれってんだ」佐吉は盃を持った手をゆらゆらさせ炬燵の上へかぶさるようにして云った、「おらあな、おしのちゃん、おめえと生き死にを共にしようと思ってるんだぜ」
おしのは微笑した、「生き、死に、をですって」
「おらあまえから惚れてたんだ」と云って佐吉は盃を置いた、「おしのちゃんのためなら女房子も要らねえ、生きるも死ぬもおめえといっしょだと思っているんだ」
「あんた口もうまいじゃないの」
「おめえはもう江戸にはいられねえ、もう火が足もとまで来ちゃってる、どうしたって土地を売らなきゃあならねえ場合だぜ」と佐吉は身をのりだして囁いた、「だがおめえはまだ十八だし、お膝元から外へ出たことのねえ人だ、独りじゃあどうにもならねえ、誰か力になる者がいなくちゃああがきがつかねえ、――そこで相談だが」